気になる口臭とネバネバ・・・口の中が粘ついてしまう原因は?
朝起きたときや集中していてふと我に返ったとき、口がネバネバしたり口臭が気になったりすることはありませんか?口の中の粘つきはとても不快ですし、口臭がしていないかもとっても気になりますよね。口をすすいでも一時的に潤うだけで、気が付くとすぐネバネバとしているなんてことも。口の中が粘ついたり、口臭が気になるのは何が原因なのでしょうか。日暮里駅前デンタルクリニックと一緒に見ていきましょう。
気になるお口のネバネバの正体とは…?
口がなぜかネバネバするという悩み、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。不快に感じるあの粘つきは、実は口内の細菌が原因です。なんらかの理由で口内の細菌が繁殖して量が増えると、口の中の至る所にいる細菌によって粘つきが生じます。細菌の増殖が直接的な原因になっていることもあれば、細菌の繁殖によって歯周病が進行してネバネバとすることもあります。
また、口内の水分量も粘つきに関わります。通常、唾液が流れ出ることで口内の細菌を殺菌し、お口の中をきれいに保つのですが、唾液の分泌量が減ってしまうとこの自浄作用が抑えられてしまうので、結果的に細菌が増えてしまうことになります。また、唾液の量が少ないということは口内の水分量が減ってしまうということです。水分が少なくなった口内は、その分粘つきも増してしまいます。唾液による細菌の殺菌があまり作用せず菌が増えてしまうと、口臭がするというトラブルにもつながってきます。
ネバネバ、口臭の原因とは
お口のネバネバの原因は細菌が増えてしまうことにありますが、細菌が増えてしまうには様々な原因があります。大きく分けると、菌に関するものと唾液に関するもので分けることができます。
菌に関するもの
口内には、約400種類もの菌が棲みついているといわれています。しかも、そのどれもがネバネバとする物質を分泌します。菌がいるからネバネバするというのではなく、菌の活動が活発化するとネバネバする成分を分泌するため、口内が粘つくのです。このネバネバする成分を「バイオフィルム」と呼び、菌は繁殖する際にこのバイオフィルムをバリアのようにして繁殖していきます。代表的なものが歯周病菌です。歯周病は、口内の細菌が増殖することで歯茎などの歯周組織が炎症を起こす病気です。歯周病を発症すると、歯と歯茎の隙間に歯周病菌がどんどん繁殖していくため、口内の粘つきもそれに伴って強くなっていきます。また、細菌の繁殖や歯茎の炎症によっても口臭がきつくなっていきます。
唾液に関するもの
菌の繁殖と活発化の他に、唾液も口内のネバネバに関係しています。先ほどご説明した通り、唾液には細菌を殺菌してくれる自浄作用があります。唾液の分泌量が多いと、しっかりと自浄作用が働きますし、お口の中の水分量も保たれるので粘つきや口臭が気になることは少ないのですが、唾液の種類によっては粘つきが生じることもあります。唾液には粘つきがなくサラサラしたものと、粘つきがあって口内をネバネバとさせてしまうものがあるのです。サラサラした唾液は耳の下の部分から分泌されますが、ネバネバした唾液は下の裏から分泌されます。この分泌の違いは自律神経にあると言われており、ストレスを感じるとネバネバした唾液の分泌が多くなります。
病気や加齢によるものもあります
歯周病やストレスなどによる粘つきのある唾液の分泌の他にも、口内のネバネバや口臭の原因はいくつかあります。その一つが「ドライマウス」です。ドライマウスとは、常に口内が乾燥している状態になる症状のことです。ドライマウスになってしまう要因は薬の副作用であったり、口呼吸であったり、ストレスであったりと様々です。常に口内が乾燥しているので、口の中で細菌が繁殖しさらに粘つきが強くなります。
もう一つが加齢です。人は年齢を重ねるにつれて唾液の分泌量が減っていきます。顎周りの筋肉がおとろえ、唾液腺を刺激しにくくなるため唾液があまり分泌されなくなるのです。加齢によって口内が乾燥状態となり、ネバネバや口臭が引き起こされるというわけです。
口のネバネバ、口臭が気になったら
常に口がネバネバしている、口臭が気になると感じたら、歯周病を疑うか、唾液の分泌が少ないのではと考えてみましょう。歯周病の場合は早期に治療が必要ですので、歯医者を受診し適切な治療を受けてください。唾液の分泌が原因の場合は、日常生活で唾液がしっかりと分泌されるように様々な工夫をすることができます。例えば、食事の際は今まで以上によく噛んで食べることです。噛むことで唾液腺を刺激し、唾液を分泌しやすくします。また、こまめな水分補修も大切です、口内が乾燥状態にあると細菌の繁殖を活発化させてしまいますので、水分をとって口内が常に潤っている状態を保ちましょう。また、ストレスが原因で唾液があまり分泌されないという場合も考えられますから、運動をする習慣をつけたり、リラックスできる環境を整えると良いですね。