インプラント

インプラントと他の治療法との違い

歯を失った場合、インプラントの他に行われている治療として、ブリッジと入れ歯があります。それぞれの治療法について、歯を失った本数のシチュエーションに分けて、インプラント治療とのメリット、デメリットの比較をしてみましょう。

歯を1本失った場合

失われた歯の両隣の歯を削り、失われた部分に橋を渡すように連結した被せ物をする方法です。

メリット

1. 保険だと安価でできる
2. 短期間で治療が可能
3. 外科手術が必要ない

デメリット

1. 被せるために健康な歯をたくさん削る必要がある
2. 失われた部分にかかるべき力が隣の歯に余計にかかり、ダメージが大きい
3. 歯を抜いた部分の骨が痩せてしまう
4. すみずみまで歯磨きをするのが難しい

周囲の歯を削ることなく、単独で歯を入れることができます。

メリット

1. 他の歯の力を借りずに単独で入れられるので、他の歯にダメージを与えない
2. 見た目が自然
3. 歯磨きの方法が天然歯と同様なので楽
4. あごの骨が痩せるのを防いでくれる

デメリット

1. 保険適用がないので、治療費が高額になる
2. 治療期間が長くかかる
3. インプラントを骨に埋め込む手術が必要

歯を数本失った場合

歯茎の上に乗せて、残っている歯に金具をかけて安定させる取り外し式の人工歯です。

メリット

1. 保険だと安価でできる
2. 短期間で治療が可能
3. 外科手術が必要ない

デメリット

1. 自分の歯と比べて噛む力は30〜40%と言われている
2. 食べているときに外れることがある
3. 違和感を感じやすい
4. 金具がかかる位置によっては金具が目立つことがある
5. 金具のかかる歯に余計な力の負担がかかる
6. 歯磨きの際にいちいち外す必要がある
7. あごの骨が痩せやすい

インプラントは固定式で、天然歯に近い見た目、噛み心地を備えています。

メリット

1. 他の歯の力を借りずに単独で入れられるので、他の歯にダメージを与えない
2. 見た目が自然
3. あごの骨が痩せるのを防いでくれる
4. お手入れ方法が天然歯に近く、楽
5. 天然歯に近い噛み心地が得られる
6. 固定式なので外れたりすることがなく違和感がない

デメリット

1. 外科手術が必要
2. 保険がきかないので治療費が高額
3. 治療期間が長くかかる

歯を全部失った場合

全体的に歯茎を覆う入れ歯です。金具はないので、主に歯茎への吸着で安定させます。

メリット

1. 保険だと安価でできる
2. 短期間で治療が可能
3. 外科手術が必要ない
4. 歯茎が痩せて口元がシワっぽくても、入れ歯の厚みで内側から張りを回復できる

デメリット

1. 自分の歯と比べて噛む力は10〜20%と言われている
2. 入れ歯がピッタリ合っていないと外れたり、ずれたりする
3. 違和感を感じやすい
4. 特に最初のうちは話しにくさを感じることがある
5. 味や温度がわかりにくい場合がある
6. 力をかけて噛む場合、歯茎に痛みを感じることがある
7. 入れ歯と歯茎の間にものがはさまることがある
8. あごの骨が痩せやすい

歯を全て失ったところにインプラント治療を行う場合、インプラントのみで行う方法、インプラントと入れ歯を組み合わせたオーバーデンチャーという方法などがあります。

インプラントのみで行う場合

メリット

1. 違和感を感じにくい
2. 固定式なので、歯磨きやお手入れが面倒でない
3. しっかりとかめる
4. 入れ歯と違い、外れたり、ずれたりすることがない
5. あごの骨が痩せにくい

デメリット

1. 外科手術が必要
2. 保険がきかないので治療費が高額
3. 治療期間が長くかかる
4. 骨が少ないケースには、骨造成手術が別途必要になる
5. 歯茎がかなり痩せてしまっている場合、口元のふくらみの回復が難しい

インプラントオーバーデンチャーの場合

メリット

1. あごの骨が痩せるのを防ぐ
2. インプラントに入れ歯が固定されるので、ずれたり外れたりすることがない
3. しっかりと噛むことができる
4. 歯茎を覆う面積を少なめにできるので、違和感が少ない
5. へこんでシワっぽい口元を内側から回復し、張りを持たせることができる

デメリット

1. 保険がきかないので治療費が高額
2. 治療期間が長くかかる
3. 外科手術が必要