矯正歯科について

矯正治療というと、歯並びを整えて見た目をきれいにする治療と思われていることがありますが、ただそれだけではありません。歯並びが悪いと、見た目に影響が出てしまうことは確かにあります。ですが、歯は、その他にも、ものを噛む、話すといった機能のほか、体のバランスを整えると言ったような全身機能にも深い関わりがあることから、歯並びが悪いことで様々な悪影響が出てくる可能性があるのです。
矯正治療をすることによって、口元を美しく整えるだけでなく、本来あるべき歯の機能を最大限に発揮できる環境を整えることで、人生をより楽しく笑顔で過ごすことができるようになります。

矯正治療とは

矯正治療とは、歯並びや噛み合わせが悪い状態の歯に、矯正装置を装着し、歯に弱い力をかけることで歯を徐々に動かしていき、歯並びや噛み合わせを整えていく治療法です。従来では歯の一本一本にブラケットという器具をつけてワイヤーを通す方法が一般的でしたが、近年、インビザラインに代表される目立たないマウスピース矯正が出てきたことにより、さらに患者様にとって快適な治療の選択肢が広がりました。

歯並びが悪いのを放置するとどうなる？

歯並びがきれいに並んでいない、もしくは、噛み合わせが悪くて上下がちゃんと噛み合わない状態を、「不正咬合」といいます。不正咬合の状態をそのままにしておくと、次のようなデメリットがあります。

見た目にコンプレックスを持ちやすい

歯並びによっては、見た目が悪くなってしまい、歯並びがコンプレックスになってしまうことがあります。そして、そのようなコンプレックスがストレスとなり、心身の健康を損なってしまうこともあります。

顎の成長、お顔の形に悪影響が出る

歯並びが悪いと、きちんと顎の筋肉が使われなかったり、筋肉の使い方がアンバランスになったりして、顎の骨や筋肉の発達に影響が出ることがあります。その結果、顔が歪んでしまったりする原因になります。とくに成長期のお子さんの歯並びが悪いのを放置していると、顎が変形してしまう原因にもなりかねません。

虫歯や歯周病にかかりやすくなる

歯並びが重なっている場合、歯ブラシが隅々まで届かず、そこから虫歯や歯周病を起こしやすくなります。結果的に歯の寿命も短くなる傾向があります。

しっかり噛めない

歯並びや噛み合わせが悪いと、ものをしっかりと噛み砕くことができません。その結果、胃腸に大きな負担がかり、栄養吸収にも悪影響が出る可能性があります。また、特定の歯に過剰な負担がかかり、歯を早くダメにしてしまうリスクもあります。

滑舌が悪くなる

受け口や開咬（前歯がぽっかり開いている噛み合わせ）と言った歯並びの場合、タ行やサ行が発音しにくくなるなど、発音や滑舌が悪くなってしまうことがあります。

不定愁訴、体の不調が起こる

噛み合わせのバランスが悪いと、それが全身のバランスを崩す原因となり、頭痛や肩こり、腰痛、耳鳴り、めまいなど様々な全身の不調にまでつながることがあります。

できる限り非抜歯矯正を行っています

成人の方の矯正治療では、歯を並べる十分なスペースを確保するために、いくつか歯を抜いて歯を並べる抜歯矯正がよく行われます。しかし、場合によっては、なるべく抜歯をせずに矯正できるようにすることも可能です。
当院では、抜歯をしないで矯正治療ができるケースにおいては、歯並びを広げたり、奥歯をさらに奥に引っ込めたりすることで、なるべく大切な歯を抜かずに矯正することを可能にしています。
抜歯矯正を避けるためにより効果的な方法として、顎の骨の成長発育の終わっていない段階から矯正治療を始めるという方法があります。
成長期には、顎の骨も成長しているので、この時期に顎の骨の成長を促しながら矯正治療を行うことで、矯正治療で抜歯をしなければならないリスクを大幅に下げることができます。

目立たず、快適な矯正治療「インビザライン®」

「矯正治療はワイヤーが目立つので嫌」と思っていませんか？実は、ほとんど目立つことなく矯正する方法もあるのです。特に最近注目を集めているのが「インビザライン®」。透明なマウスピースによる矯正です。
インビザライン®は、アメリカのアライン・テクノロジー社によって開発された矯正方法です。この方法では、透明なマウスピースを段階的に付け替えていくことにより、少しずつ歯を動かしていきます。

インビザライン®